シリカ(Silica=Sil.)は子供の重要な根本体質レメディーの一つです。 原料の二酸化ケイ素はケイ素の酸化物になります。 シリカは動物の体内では骨や歯、腱などの結合組織、また岩石や水、植物などに多く含まれています。 純粋な二酸化ケイ素が結晶化したものは、無色透明・六角柱状の水晶(クリスタル)になります。
Sil.シリカの子供の特徴 Sil.(シリカ)は低体重で生まれた子供。 痩せて成長不全、小さい体の割に頭が大きい、 栄養不良の様に手足は細く、お腹だけポコンと出ています。 質の悪い皮膚、髪、爪(割れいやすい、白い小さな斑点、内巻に伸びる爪)。 やせ型でガラスの様な繊細さを感じる上品なタイプです。 体調の良い時にはクリスタルの様に輝いて見えますが、 直ぐに疲労してしまい、低い自尊心を自覚して注意深く行動します。
寒さに曝されたり、寒い気候への変わり目、 足や体を濡らす、等でしょっちゅう風邪をひく子供です。 夏でも泳いだ後など、急速に冷えを感じ疲労します。 (頭を温かくくるんでおくと好転します) 生命熱の欠如。喉は渇いて水をよく飲みます。 成長の遅れ 赤ん坊のシリカちゃんは、低体重、頭部の血種があったり、 成長の遅れ、不完全な消化の結果、栄養失調。 その栄養不良からくる諸問題が多くあります。
母乳を受け付けず、嘔吐。(Aeth.)
汗は悪臭で、酸っぱい匂いがします。
手足や腋下に大量の汗をかいて、悪臭がします。
睡眠中は後頭部や首に多量の汗をかき、
カルカーブちゃんの様。(他にもGraph.Sep.)
栄養吸収の問題は深刻で、骨の形成が出来ない場合もあります。
歩き始めも歯が生え始めるのも遅く、やっと生えた歯もエナメル質発育不全。
(Sil.のXポーテンシーは困難な歯生を助けます)
泉門が閉じるのも遅い傾向。
化膿傾向 全ての傷は治りにくく、膿を持ちやすい傾向があります。 耳下腺の腫れ、扁桃周囲膿瘍、歯根の膿瘍、鼻詰まりと嗅覚喪失、治りにくい湿疹、ケロイド(注射痕も残る)、全ての分泌液は悪臭がします。ひょうそ(爪周囲の炎症)にもなりやすいです。 思春期にはニキビが化膿します。
寒さに敏感 寒さを強く感じます。手足が特に冷たい。 暑いお風呂が好きで、のぼせるまで出ません。気候の変化に敏感で、足を濡らしたり、水浴で風邪をひきやすいので、プール後は頭をしっかりと温かくしておく必要があります。隙間風に敏感で、冬に悪化します。寒さだけでなく、痛みやちょっとした音にも過敏に反応します。 風邪をひきやすい 鼻は乾燥して詰まる。硬い濃厚な鼻くそは悪臭がします。痛む副鼻腔炎。また、鼻孔に潰瘍が出来る事もあります。慢性的な冬の風邪にかかりやすく、滲出性の中耳炎、それ以来の聴覚の問題。腺を腫らし、咳は刺激性の咳で、痰は濃厚な黄色で塊が見られます。朝、寒さで目覚めた時、頭や足を覆わずにいる時、会話や冷たい飲み物で悪化し、温かい飲み物で楽になる傾向。風邪は胸から始まり寒さで顕著に悪化し喘息性の発作になる。
消化器系の諸問題
便秘は「はずかしがりやの便秘」と称され、出そうで出ない、途中で残っているような感覚の便秘になりやすく、力んでも便が出ません。(腸が不活発)
排便に灼けるような痛みを伴う(肛門裂傷)。
特に月経前、月経中に悪化し易くなります。
(月経前、中に下痢が悪化するのはAm-c.Bov.)
下痢もしやすく(特に乳を飲んだ後)、未消化物を含み、悪臭。
お腹は鼓腸して、おならが出ずに、ごろごろ音がします。
母乳を飲んでいる赤ちゃんでは、母乳を拒み、嘔吐する傾向。
哺乳瓶であっても受け付けない傾向があります。
その他の身体的特徴
Sil.は異物排出の働きがあり、棘が刺さった時には、棘を、魚の骨やガラスの破片なども身体の外に押し出します。(フランスのホメオパスD.Grandgeorge,MDによるとSil.6Cを数日間与えると、膿が詰まった傷→その後破裂して中から異物が現れるとのことです)
また、単純な赤ちゃんの涙管の詰まりを解消するレメディーでもあります。
※ペースメーカーなどを身体に付けている方は注意が必要です。
※Sil.とMerc.(マーキュリー)のレメディーは続けて摂ると、悪化を起こしますのでご注意ください!
精神的過敏さ 精神的にも頑固で柔軟性に欠ける傾向があり、 それが自信を育むのを阻み、人前に出て自分を表現するなどは苦手です。 困難に立ち向かうバイタリティーに欠ける傾向があります。
不安が強く、触られる(検査される時など)事を嫌悪。
過敏で、痛みや物音にもびくびく反応し、内気です。
一方で固定観念に縛られ、強情なところ、
慰められると腹を立てる傾向も見られます。
不安やストレスから消耗します。
知性に優れる
頭は良く(前述のD.Grandgeorge,MDによると、Lyc.の次だそうです)、知識ばかりを詰め込み、身体と同じく頭でっかちの傾向があります。
拘りが強く、特に数に拘り、数える。
先端恐怖
怖がりで、特に、鋭く尖った針やピンなどを恐れます。(注射も)
授乳中の問題
乳房の炎症、乳首が出血してひび割れる。
授乳中に乳首に突然鋭い痛みがでる、陥没乳頭。
授乳中に腰が痛み、授乳の度に悪露が出るなど。
※母子共にシリカの場合はお母さんが摂って授乳すると良い
<Sil.は異なる面をいくつか持っています>
背景にCarc.癌マヤズム傾向があるシリカちゃんでは
親切でそこまでの頑固さは見られず、より生産的で役に立ちます。
自分の意見を言えずに譲歩してしまう子供です。
疥癬マヤズムが背景にあるシリカちゃんでは、肉体的な弱さが際立ち、湿疹が見られます。
湿疹を抑圧すると、喘息になり、寒さから悪化します。
不安で明日の予定を前もって把握しておきたい、母親に見捨てられ不安が強く、常に居場所を確認します。
淋病マヤズムが背景のシリカちゃんでは、収集癖があり、多くの物を欲しがります。
身体的にも、余計なものを作りやすい傾向があり、膿を持ちやすく、イボやポリープ、中耳炎、副鼻腔炎、鼻孔に潰瘍などを作ります。
怪我等の傷口は化膿し、直りが遅くなります。
結核マヤズム傾向のシリカちゃんでは、
腺病の傾向、くる病(骨軟化症)、関節の不安定さや痛みがみられ、足首も弱い。
活動過多でADHD,自閉症などの傾向があります。
梅毒マヤズム傾向は奇形の状態として現れる事もあります。
骨の疾患、カリエス、壊死も梅毒マヤズムの傾向です。
また、新生児がへその炎症を起こすのもシリカちゃんに見られます。
特に予防接種や抗生物質などの薬剤は、元々の免疫の低いシリカちゃんには
多くの問題を引き起こすことになりかねません。
シリカちゃんの子育て
小さくてひ弱、頭は良いのに過敏で頑固。変な事に拘りが強く内向的で、特に小さい頃は育てにくい子供かもしれません。
この子達の課題は、自分の殻を破って外の世界を信頼できるようになる事。
安心できると、頑固さは几帳面で緻密な性質に転じていきます。
元々はとてもユニークで非凡な才能を持っているシリカちゃんは、実は世界でもとても有数の成功した人々の中に多いのです(特に理数系や芸術系)。
また、とても健康的なシリカちゃんは、構造立てて自分を管理する能力が高いので、ハイレベルなスポーツ競技選手にも多いのです。
ただ、心も体も成長が遅く、狭い世界の中での経験に留まってしまう為に、自ら羽ばたいていくにはそれなりの時間がかかるでしょう。
小さいアヒルの子が大きく羽ばたいていけるのも、内面の健全な知性があってこそです。
学童期、思春期、青年期に渡って、じっくりと知性とニークな才能を育んでいく時間と心得て子育てを楽しめると、過敏さやこだわりの強さ、引っ込み思案で内弁慶なところも心配しなくても良いと思えるのではないでしょうか?
シリカちゃんへの過度の心配は無用ですが、その頑固さと戦わず、小さなことから、責任を持ってひとつひとつのを体験を成し遂げさせる事が必要です。
その体験の積み重ねによって、大きな自信に繋がっていき、シリカちゃんの性質が健全に育つのを助けるでしょう。
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