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執筆者の写真ホメオパシーolive湘南辻堂

根本体質レメディーがわかる㉑Phos.フォスフォラス

更新日:2023年1月17日


フォスフォラスの原料の燐(リン)は、約85%は骨や歯に、酸素と結びついたリン酸カルシウムとして存在しており、10%は細胞内で重要なエネルギー算出に関わり、残りはたんぱく質、脂質、糖質等と結合しています。微量で重要な役割を担っていますが、化合物として殺虫剤にも使用されている通り毒性が強く、急性中毒症状として粘膜や組織に灼けるような炎症を起こし、潰瘍を生じさせ、出血させます。





キラキラ光輝く 同情的 敏感性

フォスの子供は見つける事は難しくありません。 スラっとしていて、胸幅は狭く、薄く透き通った肌(青白い)、キラッと瞳が輝き、まつ毛は長く、人懐っこそうに微笑みます。自分を表現する事に長けています。 あなたの周りにもきっと居ますね。 アイドルの様に笑顔がキラキラしていて、でもどこか地に足がついておらず、天然の愛されキャラの細身の人気者です。✨ 健康な時のフォスさんは、人との境界が薄く、裏表が無く率直で聡明。 人と一緒に居る事が好きなので、外向的で人気者のタイプです。 芸術的なセンスもあり、元素としての燐が『煌めく』ように、パッと華やぐ一瞬のきらめきや創造性(ひらめき)を持ち合わせています。ダンスや絵画ではその才能を発揮するかもしれません。集中力と言う面では、長くは続かず、直ぐに飽きてしまう傾向にあります。 欠点は繊細であるが故の敏感さで、そうなると、不安や恐怖をより敏感に察知し、ますます身体の症状を悪化させていく傾向が強まります。 病気の状態に移っていくと、急速にエネルギーを消耗し、無気力になっていき(Ph-ac.の局面)とても神経質に外界の影響に対して反応するようになります。 誰に対しても優しく、同情的で愛情深いレメディーとして有名なフォスフォラスさんですが、中核にあるのは、「愛されない、構ってもらえない」という満たされない思いです。


だからこそ、他者に対して愛そう、同情しよう、愛情を得る為に、他者の気持ちに敏感にならないといけないのです。

人の感情や人の苦しみに敏感であり続け、コミュニケーション能力を発達させていきます。

人を傷つけない優しい子供です。


炎症と骨のもろさ

胸部、気管支、肩甲骨、胃、目等の炎症に伴い、 「ヒリヒリ灼けるような」「熱い」感覚が特徴的です。 結核傾向のレメディーとして有名です。肺や気管支の問題があり、肺炎や喘息の傾向を持ちます。同時に組織の萎縮や破壊、例えば脂肪変性、肝硬変、カリエスなどの破壊的な代謝には根底にある梅毒傾向の現れが見られます。 例えば、フォスの子供はは急激に発達する傾向があり、骨質にもろさが出やすく、 成長痛や、高齢者における骨粗鬆症の傾向もあります。

また、下顎と頸骨に親和性があり、外骨腫症、骨棘 脊髄の炎症(ミエリン鞘)から麻痺の傾向があります。

粘膜を刺激して炎症を起こし、組織(骨、神経)や代謝をも破壊する傾向は梅毒マヤズムが根底にあるからで、フォスが結核マヤズム傾向の他に梅毒マヤズムの影響が強いレメディーであることを念頭に置く事はとても大事ですが、各々の急性状態には根本レメディーとしてのフォスより、先ずは他の急性レメディーが必要になります。

出血傾向

出血し易い。よく鼻血を出す子供。大量で、鮮血です。 出産時の出血、筋腫からの出血、抜歯後出血が止まらない、腸、血尿、皮下出血、網膜の出血(網膜剥離)等、血が固まりにくい傾向があり、外傷から血が止まりにくい場合にも使われます。

外科手術の際に事前に服用し、出血傾向に備える(Arn.)。 出血による衰弱にはChin.が使われますが、この傾向として根本体質のPhos.がある事がわかります。紫斑病、脂肪変性、神経炎など何れも前述の梅毒マヤズム的な症状(組織の変性)。

風邪をひきやすい

風邪をひく度、喉の痛みを訴えます。声が嗄れて話せなくなります。気管支や肺に強い炎症の傾向があり、喘息や慢性の気管支炎を起こします。 咳は乾いた、締め付けられるような激しい咳が喉頭がヒリヒリむずむずして出ます。夜むずむずする乾いた咳が激しい席で横になっていられません。痰は甘い、または塩辛い味がして、血が混じる傾向があり、特に朝大量に吐き出します。冷気や話したり笑ったりする事で悪化します。また気温差(温かい部屋から外へ)で悪化します。また、朝目覚めた後、夕方以降真夜中まで悪化の傾向。 肺炎は特に幼児の肺炎―左側、また左側を下に寝ると悪化します。(Phos.は肺炎の重要なレメディーですが、急性の肺炎には先ずはMerc.が必要です。)

消化器症状

フォスさんはアイスクリームやキンキンに冷えた水が大好きです。灼けるような感覚があるので、子供はよく冷蔵庫の氷をガリガリと口に入れます。ですが、灼けるような痛みを伴う急性の胃腸炎では少量の水を飲んでも胃の中で温まるや否や直ぐに吐き出してしまいます。舌は赤く、妊娠中は水を嫌います。嘔吐物は胆汁性で黄色く苦い。 急性、慢性の膵炎で灼けるような痛みがある。他にも塩、甘い物、チョコレートが大好きです。そして塩を過剰摂取した時にPhos.を低いポーテンシーで摂る事で、その悪影響を中和する事ができますが、その場合影響を受ける腎臓の状態を考慮する必要があるでしょう。脂っぽい食べ物は嫌いで悪化します。 胃腸症状と共に、肝臓の肥大や硬化、肝炎など繊維症に至る肝臓の破壊的症状(Syph.)。黄疸症状を伴う事も多い。

代謝機能の問題

貧血(鉄欠乏性貧血)で青白い顔、代謝に問題があります。 また食事を抜く事は衰弱を招き、失神する事もあります。低血糖の代表的なレメディーでもあります。

僅かな精神的肉体的疲労から消耗し、基本的に瞬発力はあっても疲れやすく、急性疾患や授乳などにより、発熱が長引いたり、夜中に大量に発汗し、神経衰弱を来し疲労が長引く傾向があります。

神経の障害

フォスは神経の問題を起こし、特に視神経の萎縮からの頭痛、メニエール病、神経衰弱、神経炎、脊髄炎、筋無力症などにも重要なレメディーです。 電気的変化にも敏感で、嵐、雷雲の接近により頭重、灼けるような圧迫されるような頭痛を生じます(頭痛時は頭を冷やしたい)。 著名なオランダのホメオパスの先生であるストットラー先生のケースで、 雷に打たれ、昏睡状態の患者をPhos.で後遺症無く生還させたというケースがありました。

その他

フォスは外部からの影響にとても敏感で、光や匂いなどにも神経系が反応し粘膜に炎症を起こす傾向があります。フォス根本のアレルギー症状(花粉症や過敏症)にはまず急性レメディーのAll-c.が役に立つでしょう。

Op.(オピウム)と共に麻酔の害を中和します。薬の為に気持ち悪さや嘔吐を伴ない、ぼーっと無気力状態に在る時。



フォスさんの子育て

人懐こく、外向的で人とのコミュニケーションやスキンシップが好きな子供。クリエイティブでダンスやアート等、センスを活かして勤しんでいるでしょう。健康な状態の時は、人とのかかわりにおいて開放的過ぎる傾向があり、その点は心配の種かもしれません。 環境要因に対して過敏な傾向があり、多分に驚きやすく、雷や暗闇、おばけ、一人になる事などを極端に恐れる傾向があります。強い匂いや音には特に過敏に反応し、少し大きくなると自分の体調をいつも気にして不安です。この敏感さや影響されやすさは年齢と共に、フォスさんの性格を複雑にしていきます。「天真爛漫」「地に足がつかない」「自我が弱い」「ボーダーレス」「霊媒体質」等、フォスを形容する影響されやすい状態はスポンジにも例えられます。

身体的には一般的に新陳代謝が激しく食べても身にならず痩せる傾向があります。 身体は冷たいのですが、アイスクリームや氷の入った飲み物、塩を切望し、外で遊ぶのが大好きです。呼吸器系が弱く、大気の変化ですぐに風邪をひきやすい傾向があります。喉がヒリヒリして冷気で悪化しますが、症状全般において冷たい飲み物を欲しがります。また、朝起床時の時間帯がフォスさんは一番調子が悪く昼間は元気に飛び出しても、夕方にはエネルギーを使い果たし、気の抜けたシャンパンのように無気力な状態になりがちです。気が付けば、うたた寝をしていて、それにより元気を回復します(Lachは逆)。また低血糖の傾向(食事前に悪化)や出血し易い傾向が強く重い月経や、凝固しにくい鮮血の鼻血から容易に貧血を起こしたり、脱毛し易くなります。 精神症状も同じで、黄昏時からだんだん想像力が不安を膨らませしがみついて離れないかもしれません。特に病気の時には衰弱仕切るか、いつになく怒りが爆発します。そのような時にもいつも愛情を欲しており、慰められたり、撫でられたり、マッサージ等で元気をチャージします。  フォスさんのエネルギーを読む繊細さとたくましい想像力は、人間関係の問題や家庭不和が長引くと、かなりの混乱を生みます。フォスさんの中にある寛容さや聡明さとバランスが取れるよう、スキンシップと共に実直なコミニケーションに努める事は、彼女/彼が地に足を着けた人生を歩む為にとても大切な事と思います。



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